「葬祭料 いくら」と検索しても、全国一律の答えはありません。国民健康保険の葬祭費は、厚生労働省の整理では保険者(市区町村)の条例等で給付内容が定められます。死亡届を出した直後に窓口で案内を聞くご家族向けに、国の枠組みと申請先・金額の調べ方を整理します。金額の確定は必ずお住まいの市区町村の公表で行ってください(都道府県別の入口は都道府県一覧)。

戸籍手続きは死亡届の提出期限と書類、直後全体は総合ガイドを参照してください。

この記事でわかること

  • 国民健康保険の葬祭費がどんな制度か(厚生労働省の概要資料)
  • 生活保護の葬祭扶助・健保・共済など別制度との区別のしかた
  • 申請先が「死亡届を出した市区町村」と限らない理由と、どこへ聞くか
  • 給付額が条例で決まること、東京都内では区市町村ごとに額が異なること
  • 葬儀を行った日からの申請期限など、自治体FAQに載る確認項目
  • 死亡届提出とは別の別途申請である点

葬祭費とは

国民健康保険の被保険者等が死亡した場合に、葬儀を行った者等に対し、保険者が給付する仕組みです。葬祭扶助(生活保護)や共済・雇用保険の葬祭関係給付とは別制度です。どれに該当するかは、加入保険・所得・葬儀実施者の状況で変わります。

制度の例 国保の葬祭費との関係
国民健康保険・葬祭費 市区町村条例等で要件・額を規定(厚労省概要)
生活保護・葬祭扶助 別申請・別要件。重複給付の扱いは自治体・法令に従う
健康保険・共済等の埋葬料 加入状況により国保葬祭費と選択・併用不可となる場合あり(自治体FAQ参照)

出典:厚生労働省「国民健康保険制度の概要」

だれが・どこへ

申請先は、多くの場合亡くなった方の住所地(または葬儀を行った方の住所地)を管轄する市区町村の国民健康保険担当です。要件(誰が申請できるか、葬儀をしたことの証明方法など)は条例・FAQに記載されます。死亡届を出した自治体と同じとは限りません。

東京都保健医療局は、葬祭費の具体的内容は区市町村ごとに異なるため、お住まいの区市町村の国保窓口へ問い合わせるよう案内しています。

出典:厚生労働省「国民健康保険制度の概要」・東京都保健医療局「葬祭費」

いくらになるか

給付額は条例で定まります。東京都の区市部ではFAQに7万円を掲げる例が多い一方、市部では5万円を掲げる例もあり、全国の「5万円」というよく見る数字がお住まいの自治体の額とは限りません(例:練馬区7万円、習志野市は自治体ページで要確認)。

確認すること 一次情報の例
支給額 各自治体の葬祭費ページ・条例(例:練馬区7万円)
申請期限 多くのFAQで「葬儀を行った日の翌日から2年以内」等
後期高齢者医療 75歳以上は後期高齢者医療側の葬祭費へ(区市案内参照)
他保険との重複 退職後3か月以内の死亡など特例は自治体FAQ

確実な手順は、市区町村名+「葬祭費」「葬祭料」で公式サイトを検索し、PDFやFAQの更新日・参照日付きの案内を読むことです。

出典:東京都保健医療局「葬祭費」・練馬区「葬祭費」・習志野市「葬祭費」

自治体公表の額の例(5万円/7万円)

「葬祭料 いくら」と検索すると5万円・7万円の数字が並びますが、これは市区町村条例やFAQに書かれた額の例です。厚生労働省の概要資料でも、給付内容は保険者(市区町村)が定めるとされています。お住まいの自治体のページで額・要件・申請書をセットで確認してください。

次の表は、編集部が参照日時点で確認した自治体公表の一例です。お住まいの市区町村の条例・FAQが最終基準です。額だけを転記しても、要件(喪主、資格喪失日、後期高齢の分岐など)で受け付けられないことがあります。

市区町村(例) 国保の葬祭費(公表額) 申請期限の例 公表上の留意点
東京都中央区 7万円 葬儀を行った日の翌日から2年以内(区FAQ) 葬儀領収書又は会葬はがき、本人確認、振込口座
東京都豊島区 70,000円 葬儀の翌日から2年以内。死亡日に資格喪失で支給されない例あり 火葬のみでも火葬領収書等で申請可能とFAQに記載
東京都練馬区 7万円 葬儀の翌日から2年以内(区案内) 75歳以上は後期高齢者医療の葬祭費ページへ誘導
名古屋市 50,000円 葬儀翌日から2年(電子申請案内) 他保健で同等給付を受ける場合は国保から出ない旨等
岡崎市 50,000円 葬儀の翌日から2年 生活保護の埋葬料等と重なる場合は除く旨
大阪府八尾市 50,000円 区案内の申請書・見本PDF参照 喪主名義の領収書・会葬礼状、資格確認書等

表中の市区町村名ごとの一次情報は、記事末尾「参照・出典」にURL付きで掲載しています。お住まいの自治体は市区町村名+手続き名で公式サイトを検索してください。

5万円台と7万円台の例が混在します。検索結果の「東京の区は7万」は区市の公表例による傾向の説明であり、お住まいの自治体が7万である保証ではありません。

後期高齢者医療(75歳以上など)に加入していた方は、国保の葬祭費ページではなく後期高齢者医療の葬祭費の案内へ誘導される市区町村が多いです(例:練馬区の入口)。資格喪失のタイミング(死亡日に喪失する等)で支給対象外となるFAQもあるため、額表だけコピーしないでください。

出典:厚生労働省「国民健康保険制度の概要」・各自治体「葬祭費」FAQ

必要書類の型

自治体FAQでは、葬儀費用の領収書(喪主・故人名の記載)、亡くなった方の保険資格がわかるもの、振込口座、申請書様式などが例示されます。練馬区の案内では、領収書にフルネームがない場合の申立書、本人確認書類の区分などが具体的に示されています。

出典:練馬区「葬祭費」・各自治体FAQ

死亡届との関係

死亡届の提出だけでは葬祭費は支給されません。別途申請が必要なのが通常です。一方、申請書類として死亡届の写しや葬儀証明が求められることがあるため、死亡届受理時に「葬祭費の窓口・要領書」を併せて受け取るとよいでしょう。デジタル庁の手続きポータルでも、死亡に関する手続きが複数窓口に分かれる旨が整理されています。

並行手続き一覧の「葬祭費」行では、申請期限が条例・FAQで定まり、死亡届の7日とは別の起算になることが多い点に注意してください。額・要件の公表例として、練馬区の葬祭費ページ(7万円・申請期限の記載例)を参照日時点で確認できます。

全国一律の金額・様式ではなく、届出先市区町村の公式ページが実務の基準です。以下は編集部が参照した公表例です(お住まい・施設所在地の自治体を優先してください)。

自治体(例) 内容
柏市 死亡届・一体型用紙・埋火葬許可
座間市 死亡届(家屋管理人・施設長の例釈・持ち物)
練馬区(東京都) 葬祭費の要件・額の公表例

表中の市区町村名ごとの一次情報は、記事末尾「参照・出典」にURL付きで掲載しています。お住まいの自治体は市区町村名+手続き名で公式サイトを検索してください。

都道府県から辿る入口は都道府県ガイド(市区町村URLは順次拡充)。

出典:デジタル庁「死亡に関する手続き」・法務省「死亡届」・練馬区「葬祭費」

並行手続きの期限一覧

葬祭費は下表の1行ですが、死亡届・年金・火葬許可と同時期に動く手続きとして整理しておくと、窓口訪問の回数を減らしやすくなります。詳細は死亡届・直後の総合を併読してください。

葬祭費だけを取りに行くのではなく、戸籍の死亡届・資格喪失・年金が別期限である点を含めた一覧です。

手続き 期限・目安 主な届出先 メモ
戸籍の死亡届 死亡の事実を知った日から7日以内(国外死亡を知った場合は3か月以内) 死亡地・本籍地・届出人所在地の市区町村 葬儀日程とは独立。添付は死亡診断書又は死体検案書1通(法務省)
埋火葬(火葬)の許可 死亡届の提出とあわせて申請する運用が多い(自治体による) 死亡届を提出した市区町村 許可証がないと火葬場で火葬できない(自治体例:柏市)
火葬を行える時期 原則として死亡後24時間を経過してから(例外あり) 火葬場・自治体の案内 墓地埋葬等に関する法律第3条(e-Gov)。検視等がある場合は異なる
年金受給権者死亡届 必要な場合:厚生年金は10日以内・国民年金は14日以内の案内(日本年金機構) 日本年金機構(年金事務所等) マイナンバーが機構に収録され7日以内に戸籍死亡届が出された場合など、届出省略の案内あり(日本年金機構FAQ)
国民健康保険などの資格喪失 自治体ごと(多くは死亡後速やかに届出・保険証返還) 被保険者の住所地市区町村 死亡届の受理と同一窓口で案内される場合あり
葬祭費(国民健康保険) 条例・FAQによる(例として2年以内を掲げる自治体あり) 葬儀を行った方の住所地を管轄する市区町村など 死亡届とは別申請。額は全国一律ではない
介護保険の資格喪失 自治体案内による(死亡届とは別窓口のことが多い) 市区町村の介護保険担当 被保険者証の返却等。施設退去精算と並行

出典:厚生労働省「国民健康保険制度の概要」・日本年金機構・墓地埋葬等に関する法律第3条(e-Gov)

よくある質問

葬祭費は全国一律いくらですか?

一律ではありません。厚生労働省の概要資料では、葬祭費の内容は保険者(市区町村)の条例等で定めるとされています。お住まいの自治体の公式ページで額を確認してください。

死亡届を本籍の市に出したら、葬祭費も本籍で受け取れますか?

死亡届の提出先と葬祭費の申請先は必ずしも一致しません。多くの場合、亡くなった方の国保加入市区町村または葬儀を行った方の住所地の国保担当が窓口です。届出と同時に、どちらの市町村へ葬祭費申請するか窓口で確認してください。

葬祭扶助と葬祭費は同じですか?

異なります。葬祭費は国民健康保険の給付、葬祭扶助は生活保護の範囲です。該当する制度は世帯の加入状況で変わるため、市区町村の国保担当・福祉担当にそれぞれ確認してください。

申請期限はありますか?

自治体FAQでは、葬儀を行った日の翌日から2年以内などの期限が掲載される例が多いです(例:練馬区)。お住まいの市区町村の最新FAQを確認してください。

家族葬で領収書がないとダメですか?

多くの自治体FAQでは、葬儀を行ったことと費用を示す領収書(または会葬礼状等)が必要とされます。記載要件(故人名・喪主名など)は自治体ごとに異なるため、申請前にFAQを読むか窓口へ問い合わせてください。

火葬のみでも葬祭費はもらえますか?

自治体FAQによります。豊島区の公表では、火葬のみを行った場合も火葬領収書等で申請できる旨が示される例があります。一方、他の市区町村では葬儀・告別式の実施を要件とするFAQもあります。お住まいの自治体の最新FAQが基準です。

東京の区は全部7万円ですか?

いいえ。中央区・豊島区・練馬区の公表例では7万円(または70,000円)ですが、東京都内でも区市町村ごとに条例で額が定まります。東京都保健医療局も、具体はお住まいの区市町村へ確認するよう案内しています。

名古屋や地方都市は5万円が多いですか?

名古屋市・岡崎市・八尾市など、公表額が5万円の例があります。ただし全国傾向として「地方は5万」と断定できる公的集計はなく、各自治体のページで額を確認してください。

出典:厚生労働省「国民健康保険制度の概要」・練馬区「葬祭費」

次に読む

参照・出典

資料名 発行元 参照日
国民健康保険制度の概要 厚生労働省 2026-11-07
葬祭費 東京都保健医療局 2026-11-07
国保に加入している方が亡くなったとき(葬祭費の支給) 練馬区 2026-11-07
死亡に関する手続き デジタル庁(手続きポータル) 2026-11-07
死亡届 法務省 2026-11-07
葬祭費の支給 習志野市 2026-11-07
葬祭費(東京都中央区) 東京都中央区 2026-11-07
葬祭費(東京都豊島区) 東京都豊島区 2026-11-07
葬祭費(東京都練馬区) 東京都練馬区 2026-11-07
葬祭費(名古屋市) 名古屋市 2026-11-07
葬祭費(岡崎市) 岡崎市 2026-11-07
葬祭費(大阪府八尾市) 大阪府八尾市 2026-11-07
墓地埋葬等に関する法律(e-Gov法令検索) e-Gov 2026-11-07
年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。 日本年金機構 2026-11-07
年金を受けている方が亡くなったとき 日本年金機構 2026-11-07